弁護士の中島です。
相続をきっかけに、不動産を「共有」することになった――そんなケースは少なくありません。しかし、長年にわたる共有状態がトラブルの火種になることもあります。
そこで重要となるのが「共有物分割」という制度です。
■ 共有物分割とは?
共有物分割とは、複数人が共同で所有している財産(たとえば土地や建物)を、それぞれの持分に応じて分けることです。民法第258条以下に規定されており、共有者はいつでも分割を請求できます。
■ 分割の方法
共有物の分割方法には、主に次の3つがあります。
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現物分割:土地を分筆するなどして、物理的に分ける方法。
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代金分割(換価分割):共有物を売却し、売却代金を分け合う方法。
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価格賠償:ある共有者が他の共有者の持分を買い取る方法。
裁判所は、共有者間で話し合いがつかない場合、事情に応じて公平な分割方法を判断します。
■ 弁護士に相談するメリット
共有関係がこじれると、感情的対立から話し合いが困難になります。弁護士が代理人に入ることで、冷静かつ法的な観点から解決策を導き出すことができます。また、調停や訴訟を見据えた主張整理や証拠収集もスムーズです。
まとめ:
共有物分割は、「共有状態を終わらせたい」と考えたときに使える強力な制度です。相続人間での不動産共有でお悩みの方は、早めに弁護士へご相談ください。
弁護士 中島真実
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