アメリカ合衆国の大統領選挙の投開票が11月3日に実施され,投票結果が大いに話題となっています。
日本の国会議員等の選挙方法とは異なり,大統領選挙は間接選挙の方法がとられており,まず有権者が選挙人団に投票した上で(この一般投票が11月3日に実施されました。),選挙人団により特定の大統領候補及び副大統領候補への投票がなされる仕組みになっています。
このように,有権者の投票により選挙された代表者が国政を決定・運営する仕組みは,現代では一般的なものとなっておりますが,その歴史はそれほど新しいものではありません。
日本でも,国民主権(憲法1条)のもと,上記のような代表民主制が採用されていますが,国民主権は昭和22年5月3日に施行された日本国憲法において初めて定められたものであり,その歴史はまだ70年余に過ぎません。
国政の運営方法としてどのような方法が望ましいかについては,歴史的沿革や時代によっても様々であり評価が難しいところですが,いずれにしても,現在の日本では有権者の一人ひとりが「主権」(国政の最終的な決定権)を有している以上,有権者の一人ひとりが国政に関心を持ち,各人の主権ができる限り行使されるのが望ましいと思われます。
大統領選挙に関する報道を,日本の国会議員等の選挙に関する報道等と比べると,国政選挙に対する有権者の関心の高さに違いがあるように感じられます。どちらが良くてどちらが悪いという話でもありませんが,国政に対する関心を今以上に持ってもいいのかもしれないと,(自戒も込めて)思う今日この頃です。
弁護士 伊藤朋紀
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