2025年7月14日月曜日

交通事故の損害賠償請求事件の解決の流れ

 弁護士の中島です。


交通事故に遭った場合、ケガや物損に対する損害賠償請求を行う必要があります。しかし、どのような手段で解決すべきか悩まれる方も多いのではないでしょうか。ここでは、代表的な3つの方法――示談、交通事故紛争処理センター、訴訟――について簡潔に解説します。

1. 示談交渉

もっとも多く用いられるのが、保険会社との示談交渉です。示談とは、裁判外で当事者同士が話し合いにより解決する方法です。早期解決が可能な反面、保険会社が提示する金額が適正でない場合もあり、注意が必要です。弁護士に相談すれば、適正な賠償額の見極めや交渉を任せることができます。

2. 交通事故紛争処理センター

保険会社との示談がまとまらない場合、「交通事故紛争処理センター」を利用する手があります。弁護士が間に入り、無料で和解のあっせんをしてくれます。中立的な立場からアドバイスを受けられるのが大きなメリットです。保険会社とのトラブルが長引いている場合は、有力な選択肢です。また、過失割合が問題になっておらず、金額のみが問題になっている場合、訴訟ですと時間がかかりますが、紛争処理センターでの解決ならば、早期解決が望める可能性があります。

3. 訴訟(裁判)

最終手段としては訴訟があります。時間と費用はかかりますが、裁判所による判断を得られるため、納得のいく解決を目指すことができます。特に、高額な損害や後遺障害が絡む場合、訴訟により適正な賠償を勝ち取るケースもあります。

もっとも、費用といっても、弁護士費用保険特約に入っている場合には、保険会社が費用を負担してくれる場合があります。


まとめ
事故後の対応は、冷静かつ慎重に行うことが重要です。どの手段を選ぶにしても、早めに弁護士に相談することで、より有利に進められる可能性があります。泣き寝入りせず、適正な補償を受けるための一歩を踏み出しましょう。

弁護士 中島真実

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